じゃこびの町

住所不定無職低収入

『 求めない 』を読んだ

加藤祥造さんの詩集 『求めない』を読んだ。

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面白かった。

詩集とか学校の国語の授業以来読んだことがなかったが、抵抗なくすんなり読めた。というか文量が普通の書籍より圧倒的に少ないので、一瞬で読み終わった。


この本には「求めない」ことによって人はどんな恩恵を受けられるのかが、ただひたすらに、淡々と綴られている。

ここでいう「求めない」というのは何も「求める」という行為を否定する、ということではない。人間はどうしても「求める存在」であるということを肯定し、その上で求めないですむことは求めない、ということが重要なのだそうだ。


これを見て真っ先に思い出したのは、「吾唯足るを知る」だった。自分が今満たされていることを自覚する、すなわち自己満足。「自己満足」というと聞こえは悪いが、これこそが人生で一番重要なことだと思う。

「求める」ということは、何かを欲しているということだ。満たされていないということだ。人間は生きている限り「求め」続ける生き物だが、それは同時に死ぬ瞬間まで満たされていないことを意味する。満ちることのないままこの世を去るということはあまりに辛い。だから、自分で自身が満ち足りている状態であるのを認めること、自己満足が必要なのだ。

限りある寿命を持った人間は、どこかでこういった妥協点を設定することが必要なのだと思う。それこそが、既に足りていることを知り、余計なものは「求めない」ということなのだろう。



とはいえ、この境地に至るのがまあ難しい。僕みたいな欲深な人間は一生無理そうでツライツライになってる。
早く自らを認めてあげて、ニルヴァーナの境地に辿り着きたい。それこそが神域に至る第一歩なんだろうと思う。トホホ。