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【感想】映画『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1「罪と罰」』を観てきた【ネタバレ注意】

1月25日、TOHOシネマズ梅田で『PSYCHO-PASS』の劇場版新シリーズ三部作の1作目、『罪と罰』を観てきました。

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普通に面白かったです。


特に熱心なPSYCHO-PASSファンというわけでもないんですが、暇してたのでとりあえず公開日に観てきたという次第。

劇場に置いてあったチラシを見たら、TVシリーズから7年、前の劇場版からも既に4年もの月日が経っていると書かれていて軽く目眩がしました。おぇっ。

TVアニメのレギュラーキャラクターは大体出てきますし、劇場版の翌年が舞台ということもあってシャンバラフロートの話も軽く出てきたりするので、1期2期劇場版は押さえてから観た方がいいんじゃないかな~と思います。


あらすじ

2117年冬、一台の暴走車両が公安局ビルに突入する事件が発生。運転手は青森にある潜在犯隔離施設サンクチュアリの心理カウンセラー・夜坂泉だった。彼女は何やら公安局に助けを求めている様子だったが、取り調べの直前に施設への即時送還が決定する。監視官・霜月美佳は、執行官の宜野座伸元六合弥生を引き連れ、夜坂送還のため青森へと向かうが、そこで待っていたのは潜在犯たちの〈偽りの楽園〉だった───。


『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System』 予告編


罪と罰』には霜月、宜野座、六合以外の刑事課一係は出てこないのかな~と思ってましたが、普通に皆出てきました。
上記三人が〈サンクチュアリ〉の内情を暴く一方で、常守たち残りのメンバーが東京で事件関係者の捜査にあたり、平行して話が進んで行くという感じ。とはいえ、やっぱり霜月・宜野座を軸に話は進んでいきますが。

正直霜月美佳というキャラクターが『PSYCHO-PASS』の中でぶっちぎりで嫌いな人物だったので、こいつを主人公に据えた作品を果たして楽しむことができるか不安でした。不安でしたが、まあ面白かったです。

本作を通して、霜月の評価がそこそこ持ち直せたんじゃないかと思います。序盤はガキ臭くてやる気だけが空回りしそうな感があってちょっとイライラしてたんですけど、後半は良かった。特に夜坂泉とのやり取りとか。

今作もう一人の主役・宜野座も株を上げた、というか親父にどんどん近づいてる頼もしくなってる姿が見ることができてホッコリ。
シャンバラフロートで狡噛と対峙したときの心情みたいなのも今作で語られて胸が熱くなりました。

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あと、夜坂泉の脳機能の障害で喋れなくなってる演技がすごく良かった。話したいんだけど言葉が出てこないというシーンを弓場沙織さんが本当に上手に表現していたと思います。このじゃこび、感服いたした。


シビュラシステムによる管理社会の話はTVシリーズでなんかもうネタを出し尽くした感があったので、前の劇場版と同様に外の世界に舞台を移して話を広げていくのは良いな~と思いました。
TVでは関東がストーリーの中心で、あとは北陸が穀倉地帯になってるくらいの知識しかなかったので、日本の他の地域が出てくるとなんか嬉しい。小説とかだとこの辺りの話出てくるんでしょうか。


特別行政区サンクチュアリ〉の外装や内部の街並みの美術デザインとかが今までとは違う方向で近未来っぽい感じがして印象的だった。滅菌された清潔な隔離施設の中で幸せそうな人々が労働に従事しているけど、その裏で実は……みたいなのがなんかアイ・ランドっぽい。
終盤施設の潜在犯が大勢集まるシーンがあるんですけど、そこでようやく全員髪型が統一されてるのに気づいてちょっと笑った。


タイトルからもう分かってましたが、やっぱり『罪と罰』を結構意識してんのかなと鑑賞した今改めて思います。
極寒の地、白銀の世界、ちょっとした台詞の引用であの作品を匂わせるくらいかなと思ってましたが、「松来""ロジオン""」とかいうロシア人とのハーフのキャラが出てきた時はひっくり返りました。ストレート過ぎるやろ。

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このロジオンも「老婆は殺してない」などと自分をネタにし出すのでなんかもう清々しいです。システムの奴隷に成り下がった凡人たちを見下す姿なんかはまさにラスコーリニコフそのもの。

罪と罰〈上〉 (新潮文庫)

罪と罰〈上〉 (新潮文庫)


主題歌のabnormalizeの中野雅之リミックスはよかったけど、エンディングのFallenのリミックスはあんまり好きではなかった。
せっかくの新しい劇場版シリーズなんだから新曲用意してもいいのにな~と思います。












以下重大なネタバレを含みます





















結局オチが「黒幕はシビュラシステムでした~」という前作と同じものになってたのはなんだかな~という感じでした。
日本国内でシビュラ以上の権力を持ってる勢力なんていたらそれこそなんだかな~という感じなのでまあ仕方ないんですが。

霜月がラスト、裏で糸を引いていた優生党議員・烏間明がシビュラであることを見抜いて、今回の一件と、それによってシステムに綻びが見えそうになったことに対して叱責。更に平手打ちを加えるんですが、これがまあ無理でした。
お前どの口が言ってんねんと。前作でも思ってたんですけど、常守祖母が自分のせいで死んだのにこいつ何ヘラヘラしてんだよと。その上今作で「報いを受けなければいけない奴がいる」みたいなことを言い出して説教始めるものだから、流石に頭を抱えてしまいました。
まず報いを受けるべきは、罰を受けるべきは、裁かれるべきはお前やぞと喝を入れてやりたいです。

歪なシステムの中でも自分の正義を通そうとする霜月の姿にカッコよさを感じたりもしたんですが、前科があるせいでどうしてもツッコミたくなってしまう。どこかでちゃんと贖罪するとこを見せてくれ。


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エリミネーターで辻飼羌香を吹き飛ばすシーンは良かった。今作唯一のドミネーターのまともな見せ場。
エレベーターに乗ったところで爆散、強化ガラスを真っ赤に汚して地獄に堕りてく絵面は非常にグッド。潜在犯を「ゴミ」と蔑んでいた自分が生ゴミになってダストシュートされるのは痛快。

同じ地獄行きでもロジオンは対照的にカッコいい死に様でした。
ドミネーターに執行される前に自ら飛び降りて死を選ぶんですが、嫌悪するシステムの手にはかからないという意地を見せてくれました。自分の信念を曲げない悪役は魅力的ですよね。CVも小山力也だしマジでカッコいい。


『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1 罪と罰 』スポット

なんだかんだで楽しかったです。そこまで派手さはありませんでしたが、60分という上映時間があっという間に過ぎました。今さらですが60分て結構短いですよね、まあ最近の劇場アニメそれくらいのばっかですが。

PSYCHO-PASS』シリーズが好きで今までのを見てるんだったら、今作も全然見て損はないと思います。


三週間後にはすぐCase.2が始まってしまうので、観る予定の方はお早めに劇場へ向かいましょう。




最後に
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。