じゃこびの町

住所不定無職低収入

【感想】『聖なる嘘つき/その名はジェイコブ』を観た

6月21日、『聖なる嘘つき/その名はジェイコブ』(原題『Jakob the LiAr』)を観ました。

f:id:jacobmacfi:20190622093914j:plain

面白かったです。

家のTVから""ジェイコブ""という名が聞こえてきたというだけで視聴しましたが、思いの外楽しかった。邦題のタイトルを後で知り、運命感じちゃったという次第です。


第二次大戦時、ポーランドユダヤ人ゲットーに住む元パン職人のジェイコブ・ハイエム(ロビン・ウィリアムズ)は、ナチスのラジオからソ連軍がわずか400km先のベザニカまで侵攻していることを偶然知ってしまう。絶望に打ちひしがれている仲間たちを励ますため、数人だけにこのニュースを伝えるが、知らせは一瞬でゲットー中に広まることに。「ジェイコブはラジオを持っている」というあらぬ噂も浸透し、外界と閉ざされたユダヤ人たちの希望になるジェイコブ。家で匿っている少女リーナも噂を聞きつけあとに引けなくなってしまい……

みたいな話。


全体的にコメディ調で話が進行していき、留まるところを知らないジェイコブの嘘八百と、目を輝かせて真剣に聞き入るユダヤ人たちの掛け合いは愉快。

いつ強制収容所送りになるか分からない恐怖の中、希望を見出だせずに自殺する人が絶えなかったというユダヤ人ゲットー。考えるまでもなく荒唐無稽に聞こえるはずのジェイコブのほら話ですが、絶望の日々を生き抜くためには彼らは信じる以外になかったんだかな~と思います。

f:id:jacobmacfi:20190722215528j:plain

一番好きなシーンはリーナにラジオを聞かせてあげるとこ。実際はラジオでも何でもない、在り合わせの道具でBBCの放送を真似しているだけなんですが、ほっこりします。こういう子供の夢を壊さないようにつく優しい嘘に弱い。


ラストでジェイコブが処刑台の上で何も言わずに撃ち殺されたのはうーんという感じでした。

最後までユダヤ人たちに希望を抱かせるために沈黙を守ったのは天晴れですが、やっぱり最後まで嘘を吐き続けて死んでほしかったというのが正直なところ。なんか喋ってほしかった。

聖なる嘘つき (字幕版)

聖なる嘘つき (字幕版)

この手の話は嘘が本当になって終わるというのがお決まりですが、この映画も例に漏れない結末だったのでよかったです。

偽物が本物になる瞬間というのはいつ見ても痛快だなと改めて感じました。