じゃこびの町

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『君の嘘と、やさしい死神』読んだけど面白すぎて泣いた

2月16日、青谷真未さんの『君の嘘と、やさしい死神』を読みました。

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あっっっっっっぱれっ。

表紙に釣られて適当に図書館で借りたんですが、まんまと泣かされてしまいました。おれは無力。

あらすじ

人の頼み事を断れない高校二年生 百瀬太郎は、文化祭で行う参加型推理ゲームのテストプレイ中に、同学年の美園玲と運命的な出会いをする。
「文化祭のステージで落語をするから手伝ってほしい」という彼女の無茶な頼みも断れない百瀬は渋々承諾。文化祭の準備で忙殺されるうち、次第に距離が縮まる二人だったが……。

話の組み立てがうまい

中身を読む前に裏表紙のあらすじに目を通すと、「ヒロイン他界する系」の匂いがしたので恐る恐る読んでみたんですが、普通にビンゴ。

今日日余命宣告されたヒロインとか流行ンねーよと半ばしらけ気味に本読んでたんですが、最後のページを捲る頃には180度手の平返してしまいました。君嘘、最高~。*1

まず、落語と登場人物の絡ませ方が見事。

『佃祭』と『死神』という二つの演目を軸に話は進んでくんですが、百瀬と美園、二人の境遇、関係が落語の内容とうまい具合にシンクロしているのが凄い。

文化祭での『佃祭』のステージ、与太郎と百瀬の気持ちを怖いくらいに重ならせていて、本当に天晴れでした。

文化祭が最後の山場かと思いきや、そこからは怒濤の伏線回収の連続で、読む手が止まりません。

落語を始めた理由、『……ちゃんと連れていってね』、死神、運命、家族、花火などなど。前半に語られた話題が、これでもかというほど終盤で意味を持ち始め、読者の涙腺をボロボロに破壊していくのだから脱帽というほかないです。

主人公の成長に心暖まる

前半は百瀬にイライラしっぱなしでヤバイ。ヘイトがとんでもないことになります。

「嫌だ」の一言も言えずに面倒事をどんどん抱え込み、頭ん中でグダグダと堂々巡りをくり返す姿は、ま~あムカつく。
その分、美園がズバズバと百瀬の代わりに問答無用で頼みをはね除けていく姿には、爽快感があって気持ちいいんですけど。

これで"最後までヒロインに守られる主人公"で終わってたらボロくそに酷評してたところですが、運命に抗う彼女の姿に感化されながら、終盤にはトラウマを乗り越え一人でも歩き始められるようになっていたのでよかったです。

文化祭当日辺りからカッコいいところを見せ始め、最終的には二人の関係を応援するパパのような気持ちになることができました。読んでてくすぐったい気分になってニヤケも止まらん。

「嫌だ」というNGワードの使い方も、ベタですがすごい良かったと思います。

君の嘘と、やさしい死神 (ポプラ文庫ピュアフル)

君の嘘と、やさしい死神 (ポプラ文庫ピュアフル)

面白いんで是非読んでみてください。

最後に

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

*1:四月は君の嘘』ではない